この春 大学生になる人へ
こんばんは。
十年以上大学に在籍していると噂されている来週さんです。
そろそろ大学入試前期試験の結果が出揃う頃かと思います。
合格されたみなさん本当におめでとうございます。
今回は、苦難を乗り越え合格された皆さんに、大学合格が全くゴールではなく、これから大変になるぞということを、僭越ながら忠告させて頂こう、という旨の記事です。
ああ、そんなに堅苦しい感じの記事にはなりませんのでご心配なく。
どうぞ肩の力を抜いておハナクソでもおほじりになりながらご覧ください。
■二留は恥だし役立たない。
さて私は冒頭の都市伝説のようなものがまことしやかに囁かれるくらいには長らく大学に通っております。
具体的に言うとこの春から六年目になります。医学部ジャナイヨ。
つまり二年も留年しています。
一度しかない人生で二年間も足踏みし、学費を余分に支払い、その間も飲み食いで生活費は飛んでいくし、生涯年収を二年分もロストしております。
とんでもない損失だと思います。
たまに『留年してる人は人生楽しそう』とおっしゃる人がいらっしゃいますが、とんでもございません。
なんにも楽しくないです。完全なる金と時間の無駄です。
まあ当の本人はどこ吹く風でハナクソほじりながらブログ書いてるわけですが。
どうですか。留年なんてしたくないですよね。
こんなこと私に言われる前から留年なんてしたくないぜ、という感じですよね。
■禅問答
しかし現実問題、どの年度をとっても留年するヤツは現れますよね。
よっぽど奇特な人でない限り、みなさん留年したくないと思ってるのに、毎年のように、留年するヤツは現れます。
ケガや大病のような止むを得ない事情の方々は仕方がないとしても、なんでみなさん留年してしまうんでしょうか。
などと問わずとも答えは単純明快です。
『単位を取る』よりも『単位を取らない』方が簡単だからです。
勉強しないとか、レポートを書かないとか、出席しないとか、試験を受けない、とか、どれも『やる』より『やらない』方が簡単です。
つまり『留年しない』より『留年する』方が簡単なんです。
だからみなさん留年するんですよね。
■肝に銘じよ
しかしいくら留年する方が簡単だとは言っても、人口比率で言えば、留年してない人の方が圧倒的多数ですよね。
留年率高しと言われる私が通う大学でさえ、最も留年率が高い学部でも三割もいかないと聞きます。
多くの人は留年とは無縁、あるいは辛うじて回避しているわけです。
大学に合格して有頂天になっているみなさまのうちほとんどの方もきっと留年と無関係の大学生活を送れるかと思います。
しかし時には雲行きが怪しくなったりするかと思います。
そんな時のためにみなさんに一つ心がけみたいなものをお教えいたします。
留年する人はコレができていないのです。
まあもはや語られすぎて手垢にまみれた言葉ですが。
曰く『サボるなら友達を作れ、友達がいないならサボるな』です。
もちろん度を越してサボりまくれば学内全員友達でも留年すると思いますけどね。
■より良い大学生活のために
一応どういうことか解説しておきます。
高校までは同じ科目の授業が週に何度かあったはず(さすがに私が留年しまくってる間にそこまで高校の学習指導要領はかわっていないハズ)です。
しかし大学では一部の例外を除いてほとんどの科目は週一回で、しかも一コマ九十分なので授業の進度が結構早いです。
つまり『しんどい』とか『寝坊した』とかである一日の授業を休んでしまえば一週間分の授業進捗が得られなかったことになります。
『たかが一回休んだだけやんけ』とお思いになるかも知れません。
まあみなさん一回くらいは経験すると思いますよ。翌週来たら既に内容が意味不明になってるんです。九十分間やることないっすよ。
そして一回生二回生の頃は一日に三コマ四コマあるのが普通だと思うので、一日休むといきなり三つも四つも意味不明な講義が増えてしまいます。
こんなことが何度も続くとどうなるでしょうか。えらいこっちゃですよね。
それを防ぐために先ほどの心がけに立ち返るわけです。『サボるなら友達を作れ、友達がいないならサボるな』。
友達、というか、気安く話しかけられる程度の仲であればオーケーです。
休んだら教科書のどこまでやったか聞くとか、ノートを見せてもらうとかすることで補填すればカバーできます。
また、多くの人と友達になっておくと、同じ講義を履修している人の割合も増えるし、得意科目をカバーし合うこともできるし、『先輩から入手した期末試験の過去問』が回ってくるチャンスも増えます。
『自分は病欠しがちだ』とか『朝弱い方だ』という方は特に早めに友達を作るのがいいです。
たぶんどこの大学も入学して最初にオリエンテーションみたいなものがあると思うので、近場に座った人と自らコミュニケーションを取りましょう。
孤高を気取るのはやめましょう。そんなゴミみたいなプライドは大学では不要物です。
あるいは、今風に、学科LINEなんかを探してみるのもいいかと思います。
仕切りたがりの人がソッコーで作ってたりしますよ。
Twitterで同じ学部学科の人と数人相互フォローになっておくのもいいかもしれません。
■よりよいボッチ生活のために
しかし時には友達作りに失敗してしまったり、参加したコミュニティで人間関係が破綻してしまったり……なんてことも起こりうるのです。
そんなときには、もう真面目にやるしかありません。
再び人間関係を構築するのも不可能ではありませんが、高校までのようにクラス全員が全く同じ授業を受けるようなスタイルではなく友達グループどうしの横のつながりが結構希薄なので、入学から時が経てば経つほどそれが難しくなっていきます。
コミュニティ崩壊により独り身になるのを避けるには前述の通り友達を増やしておくのが最善手ですが、一人になってからそれを嘆いても仕方がないので、頑張って勉強しましょう。
一人だと過去問が回ってくるチャンスはほとんど無くなり(最近はWeb上に落ちてることもある)、簡単に単位が取れる講義などの情報が入ってこなくなり、また上に述べた『休んだ授業のカバー』ができなくなるので、やはり単位を取る難易度は上がります。
しかし講師陣も鬼ばかりではないので、真面目にやっていれば単位は取れます。
一人になったら真面目になるしかないのです。これが『サボるなら友達を作れ、友達がいないならサボるな』の後半の部分です。
■気楽にいけ
ともあれ合格の余韻に浸っているみなさんの心の中には僅かな不安はあれど私が辿ったような悲喜劇なんて露もないと思われますので、きっと華やかな生活に期待を寄せており、そしてほとんどの方がそのような生活を送ることができるのだと思います。
だから私がこのようにして忠告を記事にして発信するのは余計なお世話もいいところなのでしょう。
ただ道を踏み外しそうになったときやデッドエンドに行き詰まったときは、先ほどの心得を思い出してください。
みなさんがどうすべきか考える際、あの心がけが次なる一手への導きとなればと思います。
今一度、みなさん大学合格おめでとうございます。
良きキャンパスライフを。
では。